老若男女問わず、多くの女性が持っている「COACH(コーチ)」。
これまでも「リユース業界に即金買取の波が押し寄せている?」「老舗質屋さんに直撃!「質屋VS買取店」本当に高価買取なのはどっち?」でもお世話になった老舗質店を訪れたところ、
なんと「コーチのアイテムの買取には期待しないでください」という厳しいお言葉が…。

そこで、なぜ期待をしてはいけないのか、具体的な理由を訊ねてみました。

1.一世風靡から飽和状態になり、結果、人気薄に

.com(以下C)「コーチのアイテム、実はたくさん持ってるんですけど、それって人気があるっていうことですよね? それなら売れるんじゃないでしょうか?」

店主(以下主)「確かに買い取りの世界では、人気=高額査定になります。でもコーチの人気って、もう過去のものなんです…」

C「のっけから厳しいですね…。実は使ってない新品のバッグを売りたかったのですが、いくらくらいになるんでしょう?」

主「状態がいいAランクでも3000~5000円ですね。Bランクなら1000円くらいです

C「せ、せんえん!! いやいや私買った時7.8万しましたよ!」

主「皆さんご存知ないんですが、これがコーチの現状なんですよ。新品でも、定価の1割ありません

C「確かコーチって、デパートや路面店で出す『ブティックライン』と、ショッピングモールやアウトレットモールで出している『アウトレットライン』の2種類がありますが、こんなに査定が低いのは、私が買ったのが、後者の『アウトレットライン』だからですよね」

主「いえ、違います、全部安いです!」

C「……(絶句)。その理由はどこにあるんでしょう?」

主「とにかく多い。飽和状態です。
ヤフオクなんかを見ても、何百円からせいぜい5000円の世界です。
パスケースなどの小物入れだと、中古で100円くらいですね」

C「一世を風靡したのに…切ないです」

主「コーチは一世風靡したゆえに飽和状態になりました。
そうなると次第に人気は下がってしまいます」

C「確かにそうですよね。女性なら特に『みんなと一緒はいやだ』ってなるかも。
でも、他のブランドは人気が落ちないのに、なぜコーチだけが落ちたんですか?」

主「個人的には『大量生産化』ではないかと思っています

2.大量生産により在庫過多。そして価格がダウン

引用元:https://www.lovelovenavi.jp/

主「昔のコーチは落ち着いたデザインだったのですが、上記の『C』のロゴをデザインするようになってから、爆発的に売れるようになったんです

C「確かに昔のコーチには、ロゴはついていませんでしたね」

主「それで『あれ? 売れるんじゃない?』『じゃあ大量生産すればもっと売れるね』となり、中国に大きな工場を作ってしまった。
このあたりが敗因だと思います」

C「確かに、多くのアパレルは中国に進出していますが、一流ブランドが中国で…というのはちょっと違いますね」

主「ヴィトンやエルメス、シャネルではありえないですからね」

C「そして結局作りすぎてしまった? 売れると思って目がくらんだのかしら…」

主「今は在庫が増えてしまって、アウトレットでも余るようになってしまってます。
ちょっと手を伸ばせば届く上品なブランドイメージでしたが、売れることに甘えてしまったことがよくなかったように思います

3.変化を試みず、ブランドイメージが停滞

主「意外に思われるかもしれませんが、ブランドってけっこう変化してるんですよ。
こうした変化を続けないと、ブランドイメージは上がるところか、キープもできないんです

C「でも…素人の私から見ると、ヴィトンも同じに見えるのですが…」

主「ヴィトンはコーチに比べるてラインがとにかく多いんですよ。
そしてヴィトンは諦めが早く、ダメだと思ったらすぐ手を引いて廃盤にする。
こういう諦めの良さも、ブランドイメージを保つ秘訣だと思っています」

C「そうなると、コーチにもロゴのない落ち着いたラインがあります。それではダメなんでしょうか?」

主「確かにそうですけれど、それならコーチじゃなくてもいい。
厳しいかもしれませんが、中国で作っている以上、質やイメージは上がらないと思います。
実際、中国で作ったことによって、縫製なども含めて、質が下がったなと感じていますね

C「では、評価の高いブランドは、いつも変化している?」

主「そうです「復活の兆しがうかがえる高級ブランド4選を一挙ご紹介します!」でもお伝えしましたが、バレンシアガは革製品からキャンバス製品に変えて、しかも価格を上げるという大胆な変革をしています。
最近は三角形のバッグも人気です」

C「ジバンシーならナイチンゲールとか、フェンディのモンスター、フェラガモのヴァラリボンなどもそうですよね

主「停滞したブランドは必ず手を打っている。あのバーキンですら危うくなった時があるんですよ。
でもコーチは、人気が下がってから次の手を打つような、後手後手のイメージがあります。
Cのロゴデザインにいたっては、76年間変わっていないですからね」

4.復活なるか? 2017年に経営形態を刷新

引用元:http://kate-style.shop-pro.jp/

主「そんなコーチですが、昨年、経営の形態が少し変わりました。
具体的には「タペストリー」という会社になりました。(コーチというブランド名はそのまま残す)このタペストリーは、少し前にはKate spade(ケイトスペード)を買収しています」

C「コーチがケイトスペードを買収したような感じ?」

主「イメージ的にはそうです。
それからさかのぼり、2015年には、高級靴ブランドのスチュアート ワイツマン(Stuart Weitzman)を買収しています。

要はバッグのコーチ、小物財布のケートスペード、靴のワイツマンをひとつの会社で網羅するということです。
『タペストリー』という名前も、いろいろな要素を織り交ぜているからだそうですよ」

C「なるほど。3ブランドがタペストリーの傘下に入ったというイメージですね」

主「年間の予算が9兆円と言われていて、この金額を使って盛り上げようとしています」

C「でも私は、正直知らなかったです」

主「そうなんです。結構なニュースなのに、あまり知られていない。
ですので頑張っているとは思いますが、なかなか厳しい状況だと思いますね。
正直なところ、今はコーチのアイテムより、ケートスペードのアイテム方が、高価査定になりますから」

5.まとめ/コーチの査定は処分ニーズ覚悟で

主「コーチの火付け役は『ちょっと高級なブランドを持ってる』を発信したい女子高生・女子大生でした。
そんな女子高生が持っているバッグを大人の女性は買わないのに、コーチはターゲットをマダムにしている。
このブランディングも敗因だと思います

C「現状を把握して変わることができなかった?」

主「はい。それから、流行ったという記憶を残したままの年代、具体的には60代以降の方がまだついつい買ってしまうような…過去のブランドという感じでしょうか」

C「それくらいの方って、査定の時にも『コーチだから高かったのよ!』って言われそうですね」

主「おっしゃる通りです(苦笑)。
なので、コーチを持っている人は、自分で使い切るか、処分ニーズとして一切期待せずに持ってきてください

C「本当に厳しい…」

主「定価も人気も高かった分、査定結果のショックがすごいんですよ。
納得できない方には、ヤフオクの画面を見せて現状を見ていただきますから。
それを緩和するためにも、ぜひ覚悟して持ってきてください

C「みんなが持っているとか、ロゴが目立つという面ではヴィトンのジッピーも同じなのに…」

主「ブランドイメージです。
ヴィトンのイメージが崩れていないのは、やっぱり企業努力だと思いますね。

C「頑張っていないか、頑張っているかが、なぜか出てしまう…」

主「そう思います。一世風靡をしたのにここまで買取金額が落ちたブランドは、僕の経験上見たことがないので、なんとか頑張って欲しいなと思いますね」

 

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