相場を知る

「メルカリ」「ラクマ」といったフリマアプリが大人気となり「要らないものをお金にする」ことが当たり前になってきています。

こうしたアプリの影響で、リユース業界にも「即現金化」という風潮が広まってきているそう。

そこで早速「老舗質屋さんに直撃!「質屋VS買取店」本当に高価買取なのはどっち?」などでお世話になっている老舗質店を訪れ、詳しいお話を伺いました。

1.即金買取の二大アプリ『キャッシュ』&『メルカリナウ』の登場

売りたい時ドットコム(以下C)「即現金化の波を感じるようになったきっかけは何だったのですか?」

店主(以下主)「昨年の夏前に『キャッシュ』というアプリが話題となったのをご存知ですか?」

C「確か、すぐサービスが終ってしまったとかいう…?」

主「そうです!
キャッシュは2017年の6月28日にリリースされたのですが、オープン初日にキャパオーバーを起こして、わずか16時間で停止になりました。
その間のダウンロード数は約3万、キャッシュ化された総回数は約7万回。流通高は3億5,000万円と言われました」

C「3億!」

主「キャッシュは『バンク』という会社が立ち上げたもので、ここまでの反響は予想外だったようです。あの『メルカリ』の月間流通高が100億円ですからね。
8月に再開したのですが、2ヵ月後の11月21日『DMM』に買収されました」

C「なるほど。いろいろな意味でスピーディーですね」

主「次に発表されたのが『メルカリナウ』。
発表の日にちが11月27日なので、時期的に2番目に登場したイメージですね」

C「ともに、即現金化するアプリとして出てきた」

主「そうです。では両者の特長を、もう少し細かく説明しますね」

2.即現金化の火付け役。初日16時間で終了した『キャッシュ』

C「そもそも『キャッシュ』とは何ですか?」

主「文字通り、モノをすぐに現金化するアプリです

C「アプリなので利用も簡単そうですね」

主「そうなんです。やり方はわずか3ステップ。

①写真を撮り、ブランドやカテゴリ、状態をアプリ経由で送付、
②出された査定金額に納得したら「キャッシュする」をタップ、
③入金される&モノを送る、の3つです」

C「それは簡単!!」

主「お金は即口座に振り込まれますが、モノの集荷は宅配の人に渡すだけだけなんで、部屋から一歩も出なくていいんです

C「実に簡単ですね。簡単すぎて怖いような…」

主「そうなんです。問題点もたくさんあったのですが、今は限度額が1日1000万円になり、評価制度を導入するなど改善されています。
以前ほど話題にはなっていませんが、利用している人は多いですね」

C「売るものは何でもいいんですか?」

主「はい、査定がつくなら何でも。
モノを担保にしてお金を借り、お金が入ったらモノを戻してもらうので『質屋アプリ』とも言われていました。まあ、僕らからするとそれはちょっと違うんですけど…(苦笑)」

C「どんなところが違うんでしょう?」

主「まずは、質屋営業法の管轄ではないということです。
それから『査定』や『鑑定』という面ではやっぱり…ちゃんと見ていないというように感じます」

C「写真だけの判定ですもんね」

主「売るアイテムで一番多いのがスマホだったんですけど、スマホの写真を撮って送信すればすぐお金が振り込まれるんですよ。でも『これはスマホです』って入力してしまえば当初はOKで」

C「誰かのスマホを写真に撮って送ってもわからない?」

主「今は厳しくなったので、そういうことはなくなりましたが当初はゆるかったですね」

C「どれだけでも悪いことできそう…」

主「実際大きなトラブルはなかったんですが、安心して利用できるよう改善が進んでいます。預かり期間も前は2ヶ月でしたが今は2週間、前述の評価制度により、悪質なユーザーはお金を借りられなくなりました

C「なんだかこちらだけに都合がいいのですが…どうやって儲けを出しているんでしょうか?」

主「質屋アプリと言われるくらいなんで、モノを担保に融資を受け、戻すときに15%の手数料をもらう。これが儲けになっていました。
今は手数料はゼロにして、お金が返せなくて流れたモノを販売して利益を得ています

3.鑑定士やAIが真贋判定もする「メルカリナウ」

C「次に出てきたのが『メルカリナウ』」

主「そうです。キャッシュが一度ダウンして再開し、DMMが買収したタイミングで出てきました。
キャッシュでのデメリットをふまえて構築したような印象を受けましたね」

C「やり方もほぼ一緒ですか?」

主「流れはほぼ同じですね。
ただ一番の違いは、キャッシュに比べると『モノをちゃんと見る』ということでしょうか」

C「確かメルカリはAIも導入したとか」

主「そうですね。そのあたりは強いように思います。
本人確認や上限を設けるなど、キャッシュではやっていなかった部分を見て、最初から上手に採用していましたね。今はキャッシュでも両方行っていますけれど。
メルカリナウもかなり好評で、初日上限額1000万円がわずか16分で終了しました

C「こちらの記録もすごい!」

主「もしお金を返せなくても、メルカリで売るという市場を持っているので、それもメルカリナウの強みと言えそうです」

C「メルカリは若い方を中心に、知名度もありますもんね。」

4.簡単だけど注意!『質屋アプリ』の査定は店頭の1/10!

C「これ、とっても簡単なんで私すぐにでも使おうかと思ったんですが…」

主「気軽さという面では、家から出ずにお金が借りられるのはいいことですが、気をつけてもらいたいのが『ものすごく査定が低い』ということです」

C「店頭と比べてどのくらい違いますか?」

主「そうですね…10分の1くらいです

C「たったの1割!!
店頭に持っていけば5万円の査定が5,000円になるっていうことですよね?」

主「はい。ものすごく足元見られてるんですよ」

C「じゃあ…キャッシングで借りた方がよくないですか?」

主「それが不思議なもので…お金は借りてるけど『モノを担保にしているから借金じゃない』っていう心理が働くようなんです。
うちの店でも、年利で見るとキャッシングで借りた方が全然いいですもん」

C「それでもキャッシングには行きたくない?」

主「気持ちの問題でしょうね。あとは、ブラックリストに載ってしまって借りられない人もアプリなら借りられたり、無担保ではないので、督促がないのも特色です。

ただ、どれだけ査定が低くても、キャッシュやメルカリナウの人気ぶりを見て、この業界が目をつけていることは確かです

C「ようやく本題ですね」

主「最初、キャッシュをやるというニュースが出た時、業界にいる僕らとしては『成り立たないだろう』って思ってたんです。すぐダウンしたときも『やっぱりね』みたいな」

C「そうですよね。あまりにも画期的だった」

主「はい。衝撃的でしたね。
でもこの反応を見ていると、ここに市場があるなって。
実際は利用者全員がお金に困っているのではなく『なんか新しいアプリだからやってみよう』っていう人も大勢いたんですよ」

C「確かに面白そうだと感じる人も多かったでしょうし、やっぱり店舗に行かず、すぐ振込みというのは気楽ですね」

主「そこなんです。買取店や質屋に来た方が、確かに査定はいい。
でもモバイルファーストのこの時代に、わざわざ店に行くより自宅でスマホでチャチャっと…っていう方が多くなっていくと思うんです」

C「ユーザーのニーズが優先?」

主「はい。でも買取店がやるには、メリットがあんまりないんですよ。利益もそこまで出ないですし、リスクが大きい」

C「やっぱり『ちゃんと実物を見て査定したい』というのがありますか?」

主「ええ。最後は人だと思うので、僕としては対面でやりたいですね。
まあ、リユース業界が今までになく激動し、注目されているということで、ユーザーにとっても僕らにとっても、今までは見えなかったメリットが見えてくると思います

5.質屋アプリとリユース業界の今後・まとめ

C「今後、業界としての取り組みにはどんなものがあると思いますか?」

主「やっぱり真贋判定、目利きですよね。以前「フリマアプリに対抗すべき買取店や質屋の今後の取り組み」でもお伝えしたように、より効率化したり、アプリの充実のためには、AIでの真贋判定を発展させる必要がありますね。
とはいえ、費用がかかるので、どこか大手の買い取り店とかこの業界がやっていくのか、全く関係ない企業が出資するのかは、まだわからないという感じです」

C「そのほか、問題点はありますか?」

主「そうですね…キャッシュもメルカリナウも、昔からの買取業者じゃなかったから、こんなに大きく出られたというのはある気がします。僕なら怖くてできません(苦笑)。
でも面白いのが、日本人ってやっぱり真面目だったというか…キャッシュもメルカリも、お金を返してモノを取り返す率が75%くらいあったらしいんですよ」

C「意外と多い…」

主「ええ。ただこれからは安心して利用できる仕組みを、もっと整えるべきだとは思うんですけどね」

C「まとめとすると『簡単』ということと『でも査定は低いよ』になりますかね?」

主「そうですね(苦笑)。『今すぐに要るけど、明日給料日』と切羽詰まっている人にはおすすめかもしれません」

C「やっぱり、楽といえば楽ですもんね」

主「4、5月くらいにまた動きがあると思います。今後も驚くような仕組みが出来ていくでしょうね。
特にメルカリはどんどん攻めていますし、雇用の人数も半端ないそうです。
この業界が活性化したり、業界のことをユーザーに知ってもらうことは僕らにとってもユーザーにとってもいいことなので、これからも敏感に情報を仕入れて、広く発信していきたいですね

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