最近CMでもよく耳にする、フリマアプリ。
「メルカリ」「フリル」「ラクマ」など、スマホひとつで、不用品を処分しがてらお小遣い稼ぎとして利用している方が増加中。

しかし、なにかが流行る時には、いいことも悪いことも起こるもの。
実は最近、フリマアプリが流行ることで、買取業界に影響が出ているそうなんです。

そこで「老舗質屋さんにきいた、意外な預かりものとは?」でもお世話になった老舗質屋さんに再びおじゃまし、フリマアプリが及ぼす買い取り業界への影響について、伺ってきました。

影響1:出品されているアイテムの真贋判定を一方的に委ねられる!

LINE@を通じて送られる「このブランド品、本物ですか?」という質問

.com(以下C)「素人からすると、フリマアプリが広がると、価格破壊が起こるのかななんて思ったのですが、実際のトラブルってどんなものなんですか?」

店主(以下主)「実は価格については問題ないんですが、買い取り業界が一番困っているのは『真贋(しんがん)鑑定』なんです」

C「真贋鑑定ってなんですか??」

主「本物かニセモノかということを、委ねてくるんです」

C「なるほど。ニセモノのことを『贋作(がんさく)』って言いますもんね。それはどういった方法で依頼されるのでしょう?」

主「LINE@やHPのサイト経由ですね」

C「LINE@で??」

主「そうなんです…」

最近は、買取業者さんや質屋さんも、自身のお店のPRツールとして、SNSやLINE@を用いているお店が多いそう。

主「今度メルカリでこれ買いたいんですけど、本物ですか?って」

C「メルカリについて訊いてくるということは、お店の直接のお客さんではないですよね?」

主「そうです。写真を添付して送ってきますね」

C「それって…図々しくないですか?

主「私たちも最初は困っているなら…って思ってたんですがどんどん増えてきまして。日頃の業務にまで影響するようになってしまったんです。最終的に『私どうしたらいいですか?』と人生相談のレベルになり、丸一日費やしたことも(苦笑)」

C「それは大変ですね…全部無料で診断してるんですもんね」

主「そうなんですよ。こういう依頼は買い取り店にも増えているんですけど、私たちのような質屋にも多くなってきていて。信頼されてるということなのかもしれませんけど…」

「Yahoo!知恵袋」のサイト経由で、質問が増えてきた?

主「なんでこんなに増えるんだろうって調べてみたら『Yahoo!知恵袋』でよく見る質問ということがわかってきて『メルカリで買った商品がコピー品のような気がするんですが』てい質問ですね」

C「写真が添付されて質問するような?」

主「はい、それで多くの方が『じゃあ買い取り店に相談したらどうですか?』って答えていまして」

C「そうなるとみんな買い取り店に来ちゃいますよね(苦笑)。でもそれは買い取り店さんのお仕事じゃないはず…」

主「ええ、確かにコピー品は見抜けますが、自分の店に査定に来てくださる方がお客さんですからね。真贋鑑定は私たちの仕事ではなく、全くのサービスだったんです

C「真贋鑑定をしたからといって、お客さんになるわけではないですもんね」

買取店には「それはコピー品です!」と名言する資格がない

主「買取店や質屋には、ルイ・ヴィトンやエルメス、シャネルといった高級ブランド品が多く集まりますが、私たちは、お客さんが持ってきた商品がコピーでも『これはコピーです』って言っちゃいけなんです

C「え? コピー品だから買取できないって言えないということですか?」

主「そうなんです。古物法でそう決められているので、私たちには言う権利がないんです。だから言い方としては『規定外です』という答え方になりますね」

C「いや…むしろ教えて欲しいです!!」

主「法律で決められているんで…(苦笑)。私たちも心の中では『これコピー品ですよ!』って教えたいところなんですけど」

主「買い取り店にもいろいろなランクがあります。例えば歴史の浅いフランチャイズで、店員さんも1人しかいなくて経験も少なくて…そんなお店が『これコピー品ですよ』と言ってしまって、もしそれが本物だった場合、店の信用度はガタ落ちになります」

C「確かに…『本物か偽物か区別がつけられない店』として信用されなくなりますね」

主「それでなくても真贋鑑定ってとても難しく、一般の方が添付してくれる写真は、私たちが見たいポイントとずれてるんです。バッグなら裏地や角すれや、縫製とか、プロが見たいところは違うんですね」

C「なるほど。プロの視点」

主「私たちも、LINE@に登録してもらったときに『購入前のフリマアプリでの商品について、真贋判断はしていません』って明記しているんですけど、それでも送ってくるんですよね」

C「ちゃんと見て欲しいですし、自己責任で売買して欲しいですよね(苦笑)」

主「そうですね。最近は『フリマアプリで出品されている商品は、ニセモノだと思ったほうがいいですよ』と遠まわしに伝えるようにしています」

C「査定価格が高額でも、安くてもですか?」

主「はい。いわゆる高級ブランドとされる、ルイ・ヴィトン、シャネル、プラダあたりに関しては、フリマアプリに出品されているものはニセモノだと思ったほうがいいです

影響2:買い取り店にブランドのコピー品が増加!

主「2つ目の影響としては、買取店に持ち込まれるコピーの数が増えていることです。ここ最近は特にひどいと聞きます」

C「最近と言いますと、どのくらい?」

主「今年に入ってですね。この半年で倍になっているそうです。持ち込まれた商品がコピーだったので『どこで買われましたか?』と聞くと、たいていが『メルカリ』とか『フリル』と答えられるとか」

C「そもそも売った人は、わざわざコピー品を出品したわけではないんですよね?」

主「メルカリで買ったけどやっぱり要らないから、またメルカリで売るというパターンですね。売る時に一応買い取り店に行ってみたら『規定外です』と言われて驚くというような。ただ悪質な業者もいます! コピー販売業者からしたら、フリマアプリってめちゃめちゃありがたい存在ですから

C「昔のように、店頭でコピー商品を売ってる店もないですもんね」

店「何人も人を使って組織的にメルカリでアカウントを取って売っている状態です。さらに前述のように、未熟な店員さんだとコピー品をつかまされる場合もあり、結果的にコピー品が増えているのだと思います」

C「消費者としてはどうしたらいいですか?」

主「やはり高級ブランド品といった高価なものは、フリマアプリで買わないことですね。買っても自己責任。あとヤフオクとかでも、きちんとした業者なら店の名前や所在地などのデータが載っていますから、実際に電話してみるのもいい方法だと思います」

C「こういう出品は気をつけた方がいいというのはありますか?」

「『ノークレーム・ノーリターンでお願いします』というところは危険です。というのも、以前ヤフオクの実情が知りたくて宝石を買ったところ、見事に偽物で(苦笑)。こちらから身バレして『実は私、こういうもので…鑑定機関に出してみましょうか』と伝えたところ、無事返金となりました。でもその人後日同じ商品を出品してましたからね。宝石やブランド品は危ないと思います

影響3:持ち込まれる買取商品が若干減少している

主「影響1・2に比べたら補足的なことなんですが、持ち込まれる商品が少し減っているように感じますね」

C「それはどうしてですか?」

主「フリマアプリは手軽なんで、1回メルカリに出してみて、売れなかったら買取店に行くという動線なので、結果的に数が少なくなっているんです」

C「それだけフリマアプリに商品が流れているということでしょうか」

主「若干感じるというだけですけどね。以前は業者間でもフリマアプリというスタイルもアリかもと話していましたが、これだけ偽物が出てくると積み上げてきた信用に関わる。そもそもフリマアプリって『正規品です』って書くのはNGなんで難しいんです」

C「本物であるかどうか、出品側も証明できない」

主「ええ。三越で買ったとか高島屋で買ったとかは書けるんですけど、どれだけでも嘘つけますからね」

C「総合的に見ると、高級なアイテムの購入には、フリマアプリは向かないということですね

まとめ

最後に、今後のフリマアプリの影響について訊ねてみました。

主「フリマアプリは勢いよく出てきたツールですけど、これからどう発展していくか、業界としてもちゃんと見ていきたいと思います。
しっかりした買い取り店や質屋にとって、フリマアプリはライバルにはなりえないんですけど(苦笑)、相見積の先がたまにフリマアプリだったりして『メルカリの方が高く売れる』って思われてしまうと、こちらも知っておかないと業界としてよくない。

あと、規約もどんどん変わっているので、そういったことも含め、フリマアプリのアクションを把握しておきたいと思っています。

ただ言えることは、業界の大手と言われる業者は、フリマアプリを経由して売買をすることはないです。経営に困っている業者だけが現金化のために使うだけなので、信用度は落ちます。
何度もお伝えしたように、自己責任で売買を行い、高級アイテムに関してはフリマアプリを利用しない。これが鉄則だと思いますね」

 

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